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インスリン抵抗性:英国バイオバンクにおけるインスリン抵抗性マーカーTG:HDL-Cの包括的な遺伝学研究

Nature Genetics 56, 2 doi: 10.1038/s41588-023-01625-2

インスリン抵抗性(IR)は、代謝疾患のリスク因子であることがよく知られている。トリグリセリドと高密度リポタンパク質コレステロール(TG:HDL-C)の比は、IRの代替マーカーである。今回我々は、英国バイオバンクの、ヨーロッパ系40万2398人に対してTG:HDL-C比に関するゲノムワイド関連解析を行った。その結果、369の独立したSNPが見つかり、そのうち114は、他のゲノムワイド関連研究において誤検出率調整P値が0.05未満であることから、信頼度の高いIR関連座位である。これらの114座位のうちの72座位は、これまでにIRとの関連が知られていなかった。これらの114座位は、フェノームワイド解析に基づいて5つのグループに分類され、インスリンのシグナル伝達や脂肪細胞の生理機能、タンパク質の代謝に重要な候補遺伝子に多く見られた。ミシガン・ゲノミクス・イニシアチブのヨーロッパ系参加者5万1550人のデータを用いて、高信頼度のIR関連座位から多遺伝子リスクスコアを作成した。その結果、糖尿病、高グリセリド血症、高血圧、非アルコール性脂肪肝疾患、虚血性心疾患との関連が見つかった。まとめると、この研究はIRに重要な遺伝子、経路、組織、サブタイプについての知見を提供するものである。

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