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神経解剖:2347の神経画像表現型のゲノムワイド解析から得られたヒト大脳皮質の組織化と発達に関する遺伝学的知見

Nature Genetics 55, 9 doi: 10.1038/s41588-023-01475-y

ヒト大脳皮質の遺伝学的理解には、脳構造表現型の多様性と解剖学的微細性の両面から限界がある。本研究では3万6663人を対象に、構造MRIと拡散MRIから抽出した13の皮質表現型についてゲノムワイド関連メタ解析を実施し、実験規模で有意な4349の関連座位を同定した。これらの表現型には皮質厚、表面積、灰白質体積、褶曲の複数の指標、神経突起密度、水拡散能が含まれ、皮質全域および180カ所の両側平均領域で計測された。4つの潜在的な遺伝的構造が見つかり、表面積と皮質褶曲の一部の指標との間に因果関係があることが分かった。これらの潜在的構造は、発生過程における遺伝子発現の軌跡の違いと部分的に関連しており、それぞれ異なる細胞タイプに濃縮されている。また、神経発達障害関連遺伝子と制約を受けている遺伝子の濃縮度に差があることを特定し、大脳皮質拡大に関連を有するありふれたバリアントが脳疾患と関連していることを示した。さらに、13の表現型について、表現型間および領域間の複雑な遺伝学的関係を解明したところ、それらが発生の違いを反映していることが明らかになった。これらの解析は、大脳皮質の明確な遺伝学的組織化原理と、その神経発生との相関を明らかにするものである。

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