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顔面神経麻痺:非コードバリアントは第4菱脳分節の運動ニューロンにおけるGATA2発現を変化させ、優性(顕性)遺伝性先天性顔面神経麻痺を引き起こす

Nature Genetics 55, 7 doi: 10.1038/s41588-023-01424-9

遺伝性先天性顔面神経麻痺1型(HCFP1)は常染色体優性(顕性)遺伝性疾患で、顔面の動きが制限されるないしは全くないことを特徴とする。関連座位が染色体3q21-q22にマッピングされており、顔面鰓弓運動ニューロン(FBMN)の発生不全が原因であるという仮説が立てられている。本研究では、HCFP1は、ニューロン特異的なGATA2調節領域内(2つのエンハンサーと1つのサイレンサーを含む)のヘテロ接合性重複と、このサイレンサー内の非コード一塩基バリアント(SNV)によって起こることを報告する。一部のSNVは、in vitroおよびin vivoでこのサイレンサーへのNR2F1の結合を低下させ、in vivoのFBMNでのエンハンサーレポーター発現を減弱させる。Gata2とそのエフェクターであるGata3は内耳遠心性ニューロン(IEE)の発生に不可欠であるが、FBMNの発生には必須ではない。ヒト化HCFP1マウスモデルでは、Gata2が発現する時期を延長し、FBMNよりもIEEの形成が促進されるが、これはGata3の条件的喪失によって救済される。これらの知見は、発生における時間的な遺伝子調節の重要性と、まれなメンデル遺伝病における非コードバリアントの重要性を明らかにしている。

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