Technical Report

フェージング:英国バイオバンクの全ゲノムおよび全エキソームの塩基配列決定データに含まれる、まれなバリアントの正確なフェージング

Nature Genetics 55, 7 doi: 10.1038/s41588-023-01415-w

フェージング(相決定)には、各染色体について親から受け継いだ2コピーのハプロタイプを識別することが含まれる。本論文では、大規模な塩基配列決定データセットを迅速かつ正確に処理する新しいフェージング手法であるSHAPEIT5を紹介し、これを英国バイオバンク(UKB)の全ゲノムおよび全エキソームの塩基配列決定データに適用した。するとSHAPEIT5は、まれなバリアントのフェージングについては、10万試料中の1試料にのみ存在するバリアントを、5%未満という低いスイッチエラー率で行うことが分かった。また我々は、シングルトンをフェージングするための方法の概要を説明する。この方法は、精度はそれほど高くないが、今後の開発に向けた重要な段階である。次に、UKB(SHAPEIT5でフェージングを行ったUKBデータ)を参照パネルとして用いると、遺伝子型インピュテーションの精度が向上することが実証された。この精度の向上は、SHAPEIT5によるフェージングを、他の方法によるフェージングと比べると、さらに顕著であった。さらに、UKBデータについて、機能喪失が複合ヘテロ接合で見られる事象をスクリーニングすると、遺伝子の両コピーがノックアウトされている遺伝子が549特定された。これらの遺伝子は、ヒトゲノムにおける必須遺伝子についての現在の知識を補足するものである。

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