Technical Report

ファインマッピング:CARMAはゲノムワイド関連メタ解析におけるファインマッピングのための新しいベイズモデルである

Nature Genetics 55, 6 doi: 10.1038/s41588-023-01392-0

ゲノム規模レベルで有意な座位の原因バリアント候補を特定するためには、ファインマッピングが一般的に使用されている。本稿で提案するファインマッピングのための新しいベイズモデルCARMAは、既存の手法と比較していくつかの利点がある。例えば、効果量の事前分布の柔軟な設定、要約統計量と機能アノテーションを合わせたモデル化、メタ解析における要約統計量と外部連鎖不平衡情報の不一致の考慮などである。シミュレーションを実施して、広く使われている既存のファインマッピング手法と性能を比較したところ、ここで提案するモデルは、機能アノテーションを含めた場合に高い検出力と低い偽発見率(FDR)を有し、メタ解析における信用集合(credible sets)に対して高い検出力、低いFDR、高いカバー率を持つことが示された。また、アルツハイマー病のゲノムワイド関連解析のメタ解析に本モデルを適用し、原因バリアント候補や原因遺伝子候補の優先順位付けを行った。

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