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神経精神疾患:神経精神疾患との関連を有する機能的調節バリアントの統合解析

Nature Genetics 55, 11 doi: 10.1038/s41588-023-01533-5

神経精神疾患の遺伝率には、調節機能を有すると推定される非コードバリアントが寄与している。本研究では、10の神経精神疾患(自閉症スペクトラム障害、注意欠陥多動性障害、双極性障害、境界性パーソナリティー障害、大うつ病性障害、全般性不安障害、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、強迫性障害、統合失調症)を対象に、そのリスクとの関連が報告されている合計2221の非コードバリアントを、発生中のヒト神経細胞で検討した。エピゲノムデータとトランスクリプトームデータを大規模並列レポーターアッセイと統合することで、特定の神経細胞タイプで発現する差次的発現一塩基バリアント(daSNV)を同定した。これらのdaSNVによって調節される疾患関連標的遺伝子の候補を、発現遺伝子マッピング、ネットワーク解析、クロマチンループ解析により特定した。さらに、daSNV遺伝子編集と臨床コホートデータの統合解析により、マグネシウム輸送機能障害が神経精神疾患のリスクを上昇させる可能性が示唆された。これにより、複数の神経精神疾患に共通する特定の症状に、同一の遺伝的病因機序が関与している可能性が示された。

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