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膵がん:未治療および化学療法抵抗性の膵がんにおいて、空間限局的なドライバーと移行細胞集団は微小環境と協調する

Nature Genetics 54, 9 doi: 10.1038/s41588-022-01157-1

膵管腺がんは、治療の選択肢が限られた、生存率の低い致死的な疾患である。本研究では、患者31人(未治療者11人、治療者20人)から得た83か所のサンプルを、一細胞/核RNA塩基配列決定、細胞集団プロテオゲノミクス、空間トランスクリプトミクス、および細胞イメージングを使用し解析した。腫瘍細胞の亜集団は、増殖やKRASシグナル、細胞ストレス、上皮間葉転換のシグネチャーを示した。腫瘍細胞集団は、変異とコピー数をマッピングすることにより、腺房導管化生や膵上皮内新生物などを含む移行細胞および正常細胞から区別された。病理学的支援による空間トランスクリプトームデータのデコンボリューションは、異なる組織学的特徴を有する腫瘍および移行細胞の亜集団を同定した。疲弊T細胞および制御性T細胞におけるTIGITの発現は、腫瘍細胞におけるNectinの発現と対応していることが明らかになった。化学療法抵抗性のサンプルには、メタロチオネインの発現を増加させる炎症性がん関連繊維芽細胞が3倍豊富に含まれていた。本研究により膵管腺がんが有する複雑な下部構造の理解が深まり、治療法の改善に資するであろう。

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