Brief Communication

関連解析:SAIGE-GENE+はセットに基づくまれなバリアントの関連解析の効率と精度を向上させる

Nature Genetics 54, 10 doi: 10.1038/s41588-022-01178-w

英国バイオバンク(UKBB)をはじめとするいくつかのバイオバンクは、大規模な塩基配列決定データを作成している。既存の方法であるSAIGE-GENEは、マイナー対立遺伝子頻度(MAF)が1%以下のバリアントを解析する場合に優れた性能を発揮するが、MAFが0.1%以下あるいは0.01%以下のバリアントに限定する場合には、分散成分セットに基づく解析の値が強めに出ることが観察される。本稿で紹介するSAIGE-GENE+は、大規模データにおけるまれなバリアントの解析がたやすくなるように、第一種過誤の制御とコンピューターの計算効率を大幅に向上させたものである。さらに、MAFの複数のカットオフ値と機能的アノテーションを組み込むことにより、検出力が向上し、新しい遺伝子–表現型の関連を発見できるようになる。SAIGE-GENE+により、30の量的形質と141の二値形質についてUKBB全エキソーム塩基配列決定データを解析すると、551の遺伝子–表現型の関連が明らかになった。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度