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性差:英国バイオバンクにおける遺伝的構造の性差

Nature Genetics 53, 9 doi: 10.1038/s41588-021-00912-0

複雑形質やさまざまな疾患リスクには男女間の違いがある。性別による遺伝子型(GxS)相互作用が、このような違いの原因の一部となっていると考えられている。しかし、GxSの規模や基盤については、ほとんど分かっていない。本研究では、英国バイオバンクに登録されたヨーロッパ系のヒト約45万人と530の複雑形質について、GxSの範囲と機構の両方に関する知見を報告する。形質間の遺伝的構造には、小さいながら広範囲にわたる差異が見られた。我々はまた、性別が明らかにされてない解析では、場合によっては形質関連遺伝的座位を見落とし得ることを明らかにし、高レベルの表現型を予測する上での改善の可能性について検討した。最後に、我々は、性別で偏りのある遺伝子発現と遺伝子レベルの解析を通じて観察された差異の潜在的な機能的役割についても調べた。我々の結果は、今後の研究で性特異的な可能性のある分子機構を解明するためには、性別に着目した解析を考慮する必要があることを示唆している。

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