Perspective

ゲノムの高次構造:3次元ゲノムの折りたたみを操作

Nature Genetics 53, 5 doi: 10.1038/s41588-021-00860-9

動物のゲノムでは、さまざまなスケールでの区画化と折りたたみが行われているが、これらが核内過程に関与していることは明らかである。これまでに機能喪失研究が行われ、構造的特徴の全体的または座位選択的な破壊が生じることが分かっているが、機能獲得研究によりゲノム構造の役割を調べる解析は大きく遅れている。今回我々は、クロマチンのループや、接触ドメイン、境界や区画を実験的に作製する研究の最近の進展について調べた。さらに、この進展しつつあるテーマと、構造的複雑性が増加する哺乳類ゲノム進化との間の類似点についても検討する。最後に、最近の機能獲得研究で得られた知見が、3次元ゲノム操作のための将来的な試みにどのように役立ち得るかという展望を示す。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度