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がん:ヒストンのアセチル化動態は発がん性座位でのクロマチンコンホメーションや対立遺伝子特異的相互作用を調節する

Nature Genetics 53, 5 doi: 10.1038/s41588-021-00842-x

がん細胞では、染色体の変化によるエンハンサーの乗っ取りや、ヒストンH3リシン27のアセチル化(H3K27ac)の蓄積の増加によって、がん遺伝子の発現が支持されることがある。しかし、このような事象によって、エンハンサーとプロモーターが相互作用するクロマチンのコンホメーションがどのような影響を受けるかは分かっていない。本論文では、正常B細胞とB細胞リンパ腫においてクロマチン構造とH3K27acレベルを比較することにより、エンハンサーとプロモーターの相互作用領域が、H3K27acの局所的な存在量に応じて異なるコンホメーションをとると推定されることを示す。H3K27acを遺伝的あるいは薬理学的に除去すると、相互作用の頻度と相互作用する領域の広がりが低下し、がん遺伝子の発現が変化した。さらに、染色体転座を介するエンハンサーの乗っ取りによって、この転座の切断点に隣接する領域のエピジェネティックな状態が影響を受け、2つの相同染色体で別個の染色体内相互作用の形成が促進された。これらの相互作用には、対立遺伝子特異的な遺伝子発現の変化が伴う。総合的に我々の研究は、H3K27acの動態が、調節領域間の相互作用頻度を調節し、また、がん遺伝子の発現を維持するよう働く対立遺伝子特異的なクロマチン配置をもたらす可能性があることを示している。

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