Article

調節配列/深層学習:転写因子の結合についての塩基分解能モデルから、モチーフに基づくゆるい構文が明らかになる

Nature Genetics 53, 3 doi: 10.1038/s41588-021-00782-6

転写因子(TF)の結合モチーフの並び方(構文)は、シス調節コードの重要な要素であるが、まだ解明が進んでいない。今回我々は、DNA塩基配列を用いて多能性TFのクロマチン免疫沈降(ChIP)–nexus法による結合プロファイルを塩基分解能で予測する、ディープラーニングモデルBPNetを紹介する。我々は、予測モチーフ表現を学習する解釈ツールを開発し、TF結合の協調的な相互作用のゆるい構文ルールを識別した。意外なことに、NanogはDNAらせんの周期性に従って優先的に結合した。また、TFの協調には方向性があることが多く、これについて我々は、CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeat)による点変異を用いて検証を行った。我々のモデルは、ゲノミクスデータにおいてシス調節配列のモチーフと構文を明らかにするための一般的で強力な手法である。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度