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がん免疫:マルチモーダルな単一細胞スクリーニングによる抑制性免疫チェックポイントの分子的調節の特徴付け

Nature Genetics 53, 3 doi: 10.1038/s41588-021-00778-2

PD-L1(programmed death-ligand 1)などの抑制性免疫チェックポイント分子の発現は、ヒトがんにおいてよく観察され、T細胞を介する免疫応答の抑制につながり得る。今回我々は、CRISPRプール型スクリーニングと、単一細胞でmRNAや表面タンパク質の測定値を組み合わせる技術であるEC(expanded CRISPR-compatible)CITE-seqを用いて、PD-L1発現を調節する分子ネットワークを調べた。また、我々は計算フレームワークであるmixscapeを開発した。Mixscapeは、交絡するばらつきの起源を特定して除去することにより、単一細胞でのかく乱スクリーニングにおけるシグナル対ノイズ比を大幅に改善した。我々は、これらのツールを適用して、PD-L1の調節因子の特定と検証を行い、我々のマルチモーダルなデータを利用して、転写時および転写後の調節様式の両方を特定した。具体的には、Kelch様タンパク質KEAP1と転写活性化因子NRF2が、インターフェロンγ(IFN-γ)刺激後のPD-L1の発現上昇を仲介することが分かった。我々の結果は、免疫チェックポイントを調節する新しい機構を明らかにし、単一細胞でのマルチモーダルなかく乱スクリーニングを解析するための強力な解析フレームワークを示している。

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