Analysis

アルツハイマー病:ゲノムワイドなメタ解析、精密マッピング、統合的な優先順位付けによるアルツハイマー病の新規リスク遺伝子の推定

Nature Genetics 53, 3 doi: 10.1038/s41588-020-00776-w

ゲノムワイド関連解析により、アルツハイマー病(AD)との関連を有するゲノム座位が多数発見されている。しかし、原因遺伝子や原因バリアントの特定は不十分である。本研究で我々は、ADのゲノムワイドなメタ解析を改めて実施し、CCDC6TSPAN14NCK2SPRED2近傍の新規関連座位を含む37のリスク座位を特定した。我々は次に、3種類のSNPレベルの精密マッピング手法を用いて、50%を超える確率でADの発症リスクに関与している21のSNPと、機能アノテーションにより関与が強く示唆されたその他のSNPを特定した。続いて、我々は、遺伝子発現量的形質座位の109のデータセットを用いて共局在解析を実施し、タンパク質相互作用ネットワークと組織特異的発現を使用して遺伝子の優先順位付けを行った。これらの情報を統合した定量的スコアから、上記の4つの遺伝子を含む原因遺伝子候補と、既知のAD座位に位置するBIN1APH1BPTK2BPILRACASS4を含む遺伝子にエビデンスが収束していることが明らかになった。

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