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がん治療:腫瘍変異量と予後の関連は治療の種類により異なる

Nature Genetics 53, 1 doi: 10.1038/s41588-020-00752-4

多くのがん種において、腫瘍変異量(TMB)の高値は、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による治療後の生存期間の延長と関連している。一方、免疫療法以外の治療では、TMBと生存期間の関連はよく分かっていない。今回我々は、17種類のがんについて、ICI治療前/非ICI治療の患者とICI治療後の患者、計1万233人(うち80%が非ICI治療群、20%がICI治療群)を対象に解析を行った。ICI治療を受けていない患者では、TMBの高値(それぞれのがん種における上位パーセンタイル)は予後の改善とは関連せず、多くのがん種ではむしろ生存期間の短縮と関連していた。一方、ICI治療を受けた患者では、TMBの高値は生存期間の延長と関連していた。

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