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コピー数変化:患者由来がん異種移植片の生着過程および継代中のコピー数プロファイルは保存されている

Nature Genetics 53, 1 doi: 10.1038/s41588-020-00750-6

患者由来異種移植片(PDX)は、前臨床研究や治療試験のためにマウスに移植されたヒト摘出腫瘍である。宿主であるマウスは、PDXの生着や増殖の際に腫瘍の進化に影響を及ぼすことで、ヒトがんのPDXモデル化の精度に影響を与えると提唱されている。今回我々は、509のPDXモデル由来の1451のPDX試料と対応する患者腫瘍(PT)試料において、コピー数変化(CNA)を徹底的に解析した。DNA塩基配列決定とマイクロアレイデータに基づくCNA推定は、遺伝子発現に基づく推定よりも大幅に高い分解能とダイナミックレンジを示し、この推定によって、CNAが、PTから継代後期PDXまで強力に保存されていることも分かった。130の大腸および乳房のPT/PDX初期/PDX後期の3つ組についてのCNA再発解析により、CNAが保持されていることが高分解能で確認された。さまざまなモデルのPDX特異的CNAにおいて、がん関連遺伝子の有意な濃縮は観察されなかった。さらに、患者腫瘍とPDX腫瘍の間のCNAの差異は、患者内の多数の領域の試料における変動に相当していた。我々の研究は、PDXのマウス宿主によって系統的なコピー数進化は引き起こされていないことを実証している。

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