Review Article

データ共有:ゲノムデータ共有に伴うプライバシー上の課題と今後の研究テーマ

Nature Genetics 52, 7 doi: 10.1038/s41588-020-0651-0

ゲノムデータの共有は、精密医療の促進や、個人化治療もしくはその他の介入の提供において大きな可能性を秘めている。しかし、それにはプライバシーの問題が付いて回り、データが悪用されれば個人やその血縁者のプライバシー侵害につながる恐れがある。ゲノムデータセットの急速な増加と利用可能性の向上に伴い、ゲノムプライバシーの現状を理解し、プライバシー保護のための効果的な解決策を考案する上での課題をはっきりさせておくことが非常に重要となっている。本稿では、研究コミュニティーによって特定されたプライバシーに対する主要な脅威の概要を提示し、最近増えている消費者直結型の遺伝子検査サービスを取り上げてプライバシー上の課題を検討する。さらに、ゲノムデータ共有のための一般的なプライバシー保護技術と、その消費者直結型遺伝子検査サービスおよび法医学的捜査への応用方法について述べる。また、現在のプライバシー保護手法の限界について議論し、それを改善するための方策を提示するとともに、ゲノムデータの共有を促進するために今後行われるべき研究のテーマを提案する。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度