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黒色腫:ゲノムワイド関連解析のメタ解析と複数のリスク表現型を組み合わせることは皮膚黒色腫感受性の遺伝的構造を知る手掛かりになる

Nature Genetics 52, 5 doi: 10.1038/s41588-020-0611-8

皮膚黒色腫の遺伝的感受性については、まだ明らかになっていない部分が多い。黒色腫の3万6760例(このうちの67%は新しく遺伝子型決定された)と、対照の37万5188例についてのゲノムワイド関連解析(GWAS)のメタ解析から、黒色腫に有意な関連を示す54の座位(P < 5 × 10−8)に、68の独立した一塩基多型を同定した。リスク推定値を地理的領域および宿主要因との関係で解析したところ、末端部にできる黒色腫のタイプは色素沈着とは関係しないことが示唆された。このメタ解析を、母斑数と髪色についてのGWAS、およびトランスクリプトーム関連解析の手法と組み合わせることによって、合計85の皮膚黒色腫感受性座位に対して31の補足的関連座位候補を明らかにすることができた。これらの知見から、皮膚黒色腫の遺伝的構造についての手掛かりが得られ、母斑形成、色素沈着、テロメア維持の重要性が確かめられるとともに、皮膚黒色腫の病因となる可能性のある新しい経路が見つかった。

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