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近視:ヨーロッパ系の54万2934人のメタ解析から屈折異常および近視の素因となる新しい遺伝子と機構を特定

Nature Genetics 52, 4 doi: 10.1038/s41588-020-0599-0

屈折異常、特に近視は、世界的に見られる重要な健康被害あるいは障害の原因である。遺伝学的調査により、眼の発生異常や視覚障害の原因となる分子機構を理解していくことが可能になる。本論文では、ヨーロッパ系の参加者54万2934人を対象にしたゲノムワイド関連解析(GWAS)のメタ解析を行い、屈折異常に関連する336の新規遺伝的座位を特定した。総合的に、関連が見られた遺伝的バリアント全てで遺伝率の18.4%が説明され、近視の予測精度が向上した〔曲線下面積(AUC)= 0.75〕。我々の結果から、屈折異常は遺伝的に不均一であり、眼のどの解剖学的構成要素の発生関連遺伝子によっても引き起こされることが示唆された。さらに我々の解析から、概日リズムや色素沈着を制御する遺伝要因も近視および屈折異常の発生に関与していることが示唆された。これらの結果は、将来的には、屈折異常の予測や個別化された近視予防戦略の開発を可能にするかもしれない。

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