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食道腺がん:ゲノムにおける証拠から食道腺がんの転移についてのクローン離散モデルが裏付けられた

Nature Genetics 52, 1 doi: 10.1038/s41588-019-0551-3

我々は、食道腺がん(EAC)が転帰不良であることから、その転移拡大のパターンとタイミングについて調べることにした。EAC患者18人の388の試料について全ゲノム塩基配列決定および系統解析を行うと、患者の90%において、原発腫瘍由来の多数のサブクローンが、原発部位から非常に迅速に広がり、リンパ節や遠隔組織を含む多数の転移巣を形成したことが分かった。我々はこの播種様式を「クローン離散(clonal diaspora)」と名付けた。剖検時に見られた転移サブクローンは、早期の時点に採取した組織試料や血液試料に存在していた。これらの知見は、EACについての我々の理解や臨床評価に重要である。

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