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眼圧上昇:ゲノムワイド関連解析から、眼圧に関連する68の座位が新しく同定され、原発性開放隅角緑内障の発症リスク予測が改善された

Nature Genetics 50, 6 doi: 10.1038/s41588-018-0126-8

世界的に見て、緑内障は失明を引き起こす主要原因である。その重大さにもかかわらず、疾患と診断されないまま地域社会で放置されることが多い。眼圧(IOP)の上昇は、原発開放隅角緑内障(POAG)の最も重要なリスク因子である。本論文では、ヨーロッパ系被験者13万9555人を対象にしたメタ解析を行い、IOPに関連する112のゲノム座位を同定したので報告する。そのうち68は今回新たに見つかった座位である。これらの座位から、アンジオポエチン受容体チロシンキナーゼシグナル伝達、脂質代謝、ミトコンドリア機能、および発生過程が、IOP上昇リスクに大きく影響を与えることが示唆された。さらにこれらの座位のうち48座位は、別の独立したコホートにおいても緑内障にわずかに関連を示し、そのうち14の座位は、Bonferroni法で補正した閾値で有意性を示した。回帰分析による緑内障予測モデルの受信者動作特性曲線下面積(AUROC)の値は、米国NEIGHBORHOOD研究の被験者の場合には0.76、英国バイオバンクから抽出した緑内障患者では0.74であった。POAGに対する遺伝的予測モデルは、標的スクリーニングの機会をもたらすとともに、高リスクの人への適切な時期の治療に役立つと期待される。

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