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イネとウンカ:Bph6はエクソシストに局在するタンパク質をコードし、イネにおけるウンカへの広い抵抗性を与える

Nature Genetics 50, 2 doi: 10.1038/s41588-018-0039-6

トビイロウンカ(BPH)とセジロウンカ(WBPH)はイネにおいて最も破壊的な害虫であり、アジア全体のイネ生産に深刻な脅威を与えている。従って、抵抗性を与える遺伝子を同定し、ウンカ抵抗性のイネ品種を生み出す喫緊の必要性がある。今回、我々はイネにおいて、ウンカへの抵抗性を与えている遺伝子Bph6のマッピングを用いたクローニングと機能的な解析について報告する。Bph6はエクソシストに局在し、エクソシストのサブユニットであるOsEXO70E1と相互作用する、これまで機能未知であったタンパク質をコードしている。Bph6の発現はエキソサイトーシスを増加させ、細胞壁の維持や補強に関わっている。Bph6を持つ植物では、協調したサイトカイニン、サリチル酸およびジャスモン酸のシグナル伝達経路が活性化される。Bph6を持つ植物は、トビイロウンカがひどくはびこっているフィールドでも高いレベルの収量を維持することが分かっていることから、これらの植物は生産量を犠牲にすることなく、試験した全ての生物型のトビイロウンカとセジロウンカへの広い抵抗性があることを示している。我々の結果は、大昔に年間を通じてウンカが見つかるような場所で進化した優れた抵抗性遺伝子が、農業害虫をコントロールする上で非常に有益となり得ることを示唆している。

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