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パイオニア転写因子:パイオニア因子の占有を決定する遺伝要因および占有によるエピジェネティックな影響

Nature Genetics 50, 2 doi: 10.1038/s41588-017-0034-3

転写因子(TF)は、標的DNA配列に結合し、遺伝子発現に影響を及ぼし、複雑な遺伝子調節ネットワークを確立することで、発生過程の推移を規定する。TFの活性を増強あるいは抑制する分子的構成要素を系統的に決定するために、数種類の細胞において、TFであるFOXA2、GATA4、OCT4のゲノムの占有状態について調べた。これら3つのTFはいずれもパイオニア因子に分類されるにもかかわらず、超生理学的発現下および異所性発現下でも細胞種特異的な結合を示した。ただしFOXA2とGATA4は、別の細胞種においては、これらの因子が高度に占有する座位でも結合レベルが低いことで区別された。コファクターを追加で発現させると、これらの部位での結合が増加することが分かった。さらに、細胞周期をG1で停止させた細胞では、FOXA2の占有やDNA接近性の変化は起こったが、それに続くDNAメチル化の喪失にはDNAの複製が必要であることが分かった。

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