Article

祖先ゲノム:18世紀アフリカ人の一倍体ゲノムを復元する

Nature Genetics 50, 2 doi: 10.1038/s41588-017-0031-6

ゲノムは、何世代にもわたり祖先から継承されてきた染色体断片のモザイクである。本研究ではHans Jonatan(HJ)のゲノムを復元する。HJは1784年にアフリカ人奴隷の母親とヨーロッパ人の父親の間にカリブ海の島で生まれ、1802年にアイスランドへ移住して結婚し、2人の子どもをもうけた。我々は彼の788人の子孫のうち182人の遺伝子型を一塩基多型(SNP)チップを用いて決定し、そのうち20人の全ゲノム塩基配列決定(WGS)を行った。これらのデータからHJの母親由来ゲノムの38%を復元し、母親の出身をベナン、ナイジェリア、カメルーンにわたる地域と推定した。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度