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変形性関節症:アイスランドおよび英国のデータセットのメタ解析による、SMOIL11COL11A1、およびその他の13新規座位における変形性関節症関連ミスセンスバリアントの同定

Nature Genetics 50, 12 doi: 10.1038/s41588-018-0247-0

変形性関節症は、関節機能の喪失と疼痛により生活の質を著しく悪化させる。ここではアイスランドと英国バイオバンクのデータを対象とした、股関節ならびに膝関節の変形性関節症に関する現時点で最大規模のメタ解析(変形性股関節症患者1万7151人、変形性膝関節症患者2万3877人、対照56万2000人以上)について報告する。相加モデルに基づいたメタ解析により、23の独立した関連が22の座位に見いだされ、そのうち16(股関節症12、膝関節症4)は新規座位に位置していた。変形性股関節症との間に見られた関連のうち2つは、希少もしくは低頻度のミスセンスバリアントであり、それぞれSMO遺伝子〔rs143083812、頻度0.11%、オッズ比(OR) = 2.8、P = 7.9 × 10−12、p.Arg173Cys〕とIL11遺伝子(rs4252548、頻度2.08%、OR = 1.30、P = 2.1 × 10−11、p.Arg112His)に位置していた。COL11A1遺伝子に位置する高頻度のミスセンスバリアント(rs3753841、頻度61%、OR = 1.08、P = 5.2 × 10−10、p.Pro1284Leu)も、変形性股関節症との関連を有していた。また、CHADL遺伝子に位置するバリアント(rs117018441、OR = 5.9、P = 1.8 × 10−25)と変形性股関節症との間に見いだされていた関連が、劣性モデルを用いた解析で再確認された。身長と変形性関節症のリスクとの間に見られる関係は単純なものではないことが分かった。

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