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非コード配列:サルディニアにおける集団および個人に特異的な調節性変化

Nature Genetics 49, 5 doi: 10.1038/ng.3840

複雑形質の遺伝学的解析では、当該形質と非コードDNA領域のバリアントとの関連が見つかることが多い。調節性の変化が当該形質にどの程度関与しているかを詳しく知るため、本論文では、サルディニアの住民624人の全ゲノムおよびトランスクリプトームのデータを合わせて、遺伝子の発現とスプライシングに影響を及ぼす一般的なバリアントとまれなバリアントを同定した。その結果、21,183の発現量的形質座位(eQTL)と6,768のスプライシング量的形質座位(sQTL)を見つけた。これらのうち619は、新規同定QTLである。高出現頻度のQTLを同定し、マラリア抵抗性や多発性硬化症リスク上昇に関与する遺伝子の近傍が選択を受けた証拠を見つけたが、これは、サルディニアの疫学的歴史を反映している。また、発現の外れ値を示す809の遺伝子が家系内で分離するのを見つけた(zスコアの中央値は2.97)。このような遺伝子は、平均して1人当たり13.3個存在していた。外れ値を示す遺伝子は、まれなバリアントを近傍に多く保有していることが分かり、大きな効果をもたらす調節性バリアントやこれらのバリアントの形質との関連についての新たな研究アプローチを可能にしている。今回の研究結果は、調節性バリアントの効果や、調節性バリアントと集団の歴史や個人の遺伝的リスクとの関連を明らかにするものである。

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