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乳がん:エストロゲン受容体陰性乳がんのリスクに関連を有する10個のバリアントの同定

Nature Genetics 49, 12 doi: 10.1038/ng.3785

乳がん感受性バリアントの一般的なものは、おもにエストロゲン受容体(ER)陽性症例のゲノムワイド関連解析(GWAS)により同定されてきた。我々は2万1468のER陰性症例と10万594の対照例につき、1万8908例のBRCA1変異保有者(乳がん患者9414症例を含む)とあわせてGWASを実施した。被験者は全員がヨーロッパ系であった。9か所の新規座位からP < 5 × 10−8で、それぞれが独立した関連を示す10個の関連バリアントを同定した。ER陰性症例またはBRCA1変異保有者のGWASにおいて、これまでに報告されている11個のバリアントのうちの10個について関連をP < 0.05で再現した。また同じくP < 0.05で、他の研究において同定された105個の乳がん感受性バリアントについてER陰性症例との関連が認められた。これら125個のバリアントにより、ER陰性乳がんの遺伝的リスクの約16%が説明できる。ER陰性乳がんのリスクとBRCA1変異保有者の乳がんリスクとの間には、高い遺伝的相関(0.72)が認められた。これらの知見はER陰性乳がんのリスク予測の改善をもたらし得るとともに、今後の詳細なマッピングと機能研究を通じて、ER陰性乳がんの生物学的基盤の理解の進展に役立つものである。

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