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疾患リスク予測:転写リスクスコアは、GWASをeQTLに結び付け、クローン病の合併症を予測する

Nature Genetics 49, 10 doi: 10.1038/ng.3936

遺伝子発現プロファイリングは、ゲノムワイド関連研究(GWAS)により同定された座位が病因に寄与する機構を明らかにするために用いることができる。GWASのほとんどのヒットは候補調節領域に位置し、転写産物の豊富さが興味のある表現型と生理学的に密接に関係することを考えると、リスク対立遺伝子に関連する遺伝子発現の合計、つまり転写リスクスコア(TRS)は、疾患リスクを正確に見積もるはずだと仮定した。我々は、要約レベルのGWASと発現量的形質座位(eQTL)データをRISK研究(小児クローン病の起始コホート)のRNA-seqデータに統合した。炎症性腸疾患(IBD)に連鎖するバリアントによって調節される遺伝子を基盤とするTRSは、健康な試料からクローン病を識別する際の遺伝的リスクスコア(GRS)として優れているだけでなく、やがて合併症に進行する患者を突き止めるのにも役立つことが分かった。我々のeQTL効果の解明は、促進あるいは防御を介して、疾患に関連する遺伝子を識別するのに用いることができる可能性があり、統計的な関連を生物学的機構に結び付けている。このTRS手法は、静的な(変化しない)遺伝子型によるリスク評価からの推測を高める個別化医療の戦略になる可能性がある。

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