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統合失調症:4万1321人についてのゲノムワイド研究から明らかになった統合失調症に関与するコピー数バリアント

Nature Genetics 49, 1 doi: 10.1038/ng.3725

コピー数バリアント(CNV)は統合失調症(SCZ)の遺伝的機序に強く関係している。しかし、SCZリスクへのCNVの関与を調べるゲノムワイド研究は、サンプルサイズに限界があるため行われていない。我々は、この問題に取り組むために、症例2万1094人と対照2万0227人からなるSCZコホートに集中型解析パイプラインを適用した。CNV負荷の全体的な豊富さが症例に観察され〔オッズ比(OR) = 1.11、P=5.7 × 10−15〕、この特徴は、これまでの研究で関連が示された座位を除外しても維持されていた(OR = 1.07、P=1.7 × 10−6)。CNV負荷はシナプス機能(OR = 1.68、P = 2.8 × 10−11)およびマウスの神経行動学的表現型(OR = 1.18、P = 7.3 × 10−5)に関連する遺伝子に多く見られた。ゲノムワイドな有意水準の証拠は、1q21.1、2p16.3(NRXN1)、3q29、7q11.2、15q13.3、16p11.2遠位、16p11.2近位、22q11.2の8座位から得られた。関連を示唆する証拠はさらに感受性座位や保護的座位の8候補に見られ、これらは主に非対立遺伝子性の相同組換えによって仲介されるCNVであった。

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