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子宮内膜がん:子宮内膜がんの進展および腹骨盤転移に関するゲノムの全体像と進化

Nature Genetics 48, 8 doi: 10.1038/ng.3602

近年の研究から原発性子宮内膜がんゲノムの遺伝学的基盤の詳細が判明しているが、がんの転移に伴う進化の特性解析は行われていない。今回、複雑型子宮内膜異型増殖症、原発性腫瘍、原発性腫瘍と対にした腹骨盤転移からなる98の腫瘍生検試料の全エキソーム塩基配列決定を行い、子宮内膜がんにおける進化の全貌を調べた。そして、この結果を拡張して、がんゲノムアトラス(TCGA)のデータを解析し、頻度の高い新たな遺伝子変化を原発腫瘍に同定した。こうした変異の1つは、患者の12%に認められるエストロゲン受容体補助因子遺伝子NRIP1の変異である。また、有望なドライバー変異は原発性および転移性腫瘍の両方に存在することが分かったが、顕著な例外として、ARID1A変異などがある。さらに、系統解析から、複数の試料の転移性腫瘍が主として、共通の祖先サブクローンから生じていたことが示唆された。このサブクローンは、原発性腫瘍の生検試料では検出されなかった。上記のデータは、子宮内膜がんにおける高度な遺伝的不均一性と各転移部位での相対的な遺伝的均一性を明らかにするものである。

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