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マラリア:三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)における地理的多様性と最近の進化についてのゲノム解析

Nature Genetics 48, 8 doi: 10.1038/ng.3599

三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)感染の広範な分布と再発する特性はマラリア根絶において重要な課題である。この寄生虫について、個別の感染と寄生虫集団全体の遺伝学的多様性がどんな特徴を持つか明らかにするために、アジア太平洋地域全体から集めた200以上の臨床試料の詳細なゲノム塩基配列決定を行った。そして、SNP 300,000以上、および大きなコピー数多様性を示すゲノム領域9つについてデータ解析を行った。個別の感染の解析から分かったことは、優位なクローンの数が多様性を示す複雑なパターンの遺伝学的構造が明らかになり、さらに、近縁性や近交レベルの多様性が見られたことである。集団全体の解析では、既知の薬剤耐性遺伝子と新しい座位の両方に最近の進化的選択の強いシグナルが観察され、また、これらは地理的な位置により大きく異なっていることが分かった。これらの知見は、寄生虫集団の地理的な進化適応についての動的な全体像を示し、また、三日熱マラリア原虫の制御と根絶のための効果的な戦略を導くゲノムサーベイランスの基盤となるものである。

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