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ニンジンゲノム:ニンジンゲノムの高品質のアセンブリが、カロテノイド蓄積とキク類のゲノム進化解明に新たな手掛かりを与える

Nature Genetics 48, 6 doi: 10.1038/ng.3565

ニンジン(Daucus carota)ゲノムの染色体規模での高品質のアセンブリと解析について報告する。これは、真正キク類II分岐群のメンバー間での最初のゲノム塩基配列決定であり、包括的な進化学的比較解析まで実施した。2つの新規の倍数化イベントの解明を行い、この2つのイベントは両方とも、ニンジンがキク目のメンバーから分岐した後に起きていることが分かり、キク類の2つの主要な分岐群の放散前後の進化的シナリオを明らかにすることができた。大規模ならびに小規模の系統特異的な重複が起こり、開花期、防御反応、芳香、色素蓄積での役割を担うような遺伝子ファミリーの拡散に貢献していた。我々は、ニンジンの主根でのカロテノイド蓄積(Y)を制御する候補遺伝子として、DCAR_032551を同定した。DCAR_032551は、いくつかのイソプレノイド生合成遺伝子と共発現する。ニンジンの主根でのカロテノイド蓄積を制御する一次的な機構は、生合成のレベルではない。我々の考えでは、DCAR_032551が、例えば光形態形成や根の脱黄化といった上流の光合成システムの発生や機能的過程の制御に関係していると仮定する。

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