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エピジェネティクス:ヒストンH3の球状ドメインのアセチル化により新種のエンハンサーが判明

Nature Genetics 48, 6 doi: 10.1038/ng.3550

ヒストンがアセチル化されるとクロマチンは活性化状態となるが、アセチル化に関する解析は多くの場合ヒストンテールを中心に行われている。ヒストンH3およびH4のテールに生じたさまざまなアセチル化は、活性化状態にある遺伝子のプロモーター領域を示す目印となる。このような修飾の例にはヒストンH3の27番リシンのアセチル化(H3K27ac)があり、このアセチル化はポリコームによるH3K27のトリメチル化(H3K27me3)を阻害する。H3K27acは活性型エンハンサーの同定にも広く用いられており、H3K27acのプロファイリングは、哺乳類の各種細胞における活性型エンハンサーを広範囲にカタログ化する方法であると考えられている。本論文では、ヒストンH3球状ドメインのリシン残基のアセチル化〔64番リシン(H3K64ac)と122番リシン(H3K122ac)〕が、活性型遺伝子プロモーター、および一部の活性型エンハンサーの目印となることを明らかにしたので報告する。さらに、H3K27acではなく、H3K122acが目印となる新たなタイプの活性型機能性エンハンサーを見いだした。今回の結果から、エンハンサーの同定には、以前考えられていたよりも包括的なヒストンアセチル化解析が必要であることが示唆された。

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