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線虫:線虫のStrongyloides分岐群における寄生についてのゲノム科学的基礎

Nature Genetics 48, 3 doi: 10.1038/ng.3495

Strongyloides属に代表される土壌伝播線虫は、蔓延する疾患を引き起こし、顧みられない熱帯病の1つに数えられている。今回我々は、Strongyloides属の4つの線虫種および、その近縁2種についてゲノムを比較した。すなわち、ヒトの寄生虫であるStrongyloides stercoralis、ラットや反芻動物の寄生線虫(乳頭糞線虫、ネズミ糞線虫、ベネズエラ糞線虫)、その近縁種で条件寄生性の種(Parastrongyloides trichosuri)、および自由生活性の種(Rhabditophanes sp. KR3021)である。我々は、この分岐群の寄生の進化において、アスタシン様タンパク質やSCP/TAPSタンパク質をコードする遺伝子ファミリーの著しいパラログの増幅が起こっていることを突き止めた。さらに、Strongyloidesの独特な生活環を調べるために、寄生と自由生活のステージのトランスクリプトームを比較し、これらの遺伝子ファミリーの発現が寄生世代特異的に促進されていることを発見した。このことは線虫の寄生におけるこれらの遺伝子の重要性を明確に示している。

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