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リボソーム:SNORD118の変異は石灰化および嚢胞を伴う脳微小血管異常性白質脳症を引き起こす

Nature Genetics 48, 10 doi: 10.1038/ng.3661

リボソームは至る所に存在し、生命に不可欠であるが、最近、リボソームの機能不全を引き起こす単一遺伝子の変化が、ヒトの疾患表現型に並外れた特異性を生じさせる可能性があることが示された。box C/D核小体低分子RNA(snoRNA)は、リボソームの進化の過程で保存された、タンパク質をコードしないRNAであり、リボソームの生合成に関与している。本論文では、box C/D snoRNA U8をコードする遺伝子SNORD118に生じた両対立遺伝子性変異が、石灰化および嚢胞を伴う脳微小血管異常性白質脳症(LCC)を引き起こすことを明らかにする。この疾患は、早期乳児期から後期成人期までのどの年齢においても症状が見つかる。この変異により引き起こされるのは、U8の発現、プロセシング、タンパク質の結合であり、そのことから、U8が脳血管のホメオスタシスに必須であることが示唆される。

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