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シスプラチン性難聴:ACYP2に生じた頻度の高いバリアントはシスプラチン性難聴の発症しやすさに影響する

Nature Genetics 47, 3 doi: 10.1038/ng.3217

新たに脳腫瘍と診断された238人の患児を対象に、シスプラチン投与により発症する難聴(シスプラチンによる聴器毒性)についてのゲノムワイド関連解析を行い、遺伝子バリアントをACYP2に同定した(rs1872328、P値3.9×10−8、ハザード比4.5)。さらに同様の投与を受けた、別の68人の患児において関連を確認した。このACYP2リスクバリアントは、患者に急激な聴力低下を引き起こす明らかな素因であり、聴器毒性の重篤度と関係していた。今回の結果は、白金製剤による聴器毒性効果の生物学的機序を説明するものである。

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