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頸部動脈解離:PHACTR1の一般的な多様性は頸部動脈解離の感受性に関連する

Nature Genetics 47, 1 doi: 10.1038/ng.3154

頸部動脈解離(CeAD)は、頸動脈あるいは椎骨動脈の壁在血腫で、一般集団では比較的まれであるが(10万人あたり2.6人/年の発生率)、若年成人の虚血性脳卒中の主要な原因である。小さな頸部外傷、感染、偏頭痛および高血圧は推定のリスク要因であり、また、肥満や高コレステロール血症との逆相関が示されている。候補遺伝子アプローチでは、確立された遺伝学的感受性要因は同定されていない。本論文では、1393例のCeAD症例と1万4416例の対照群においてゲノムワイド関連研究(GWAS)を行った。rs9349379[G]対立遺伝子(PHACTR1)が、CeADリスクの低下に関連しており〔オッズ比(OR)=0.75、95%信頼区間(CI)=0.69~0.82。P=4.46× 10−10〕、また、この関連は独立した追試試料において確認された(659例のCeAD症例および2648例の対照群。P=3.91×10−3。統合P=1.00×10−11)。rs9349379[G]対立遺伝子は、これまでに、偏頭痛のリスク低下、および心筋梗塞のリスク増加との関連が示されていた。この多面発現性の基礎となる機構の解明は、これらの日常生活に支障を来す疾患の生物学的基礎についての重要な情報になるかもしれない。

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