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腸内病原体:新たに発見されたIgA腎症のリスク遺伝子座位は腸内病原体に対する免疫応答が重要であることを示唆する

Nature Genetics 46, 11 doi: 10.1038/ng.3118

IgA腎症(IgAN)は最もよく見られる糸球体腎炎の1つである。これについてゲノムワイド関連研究(GWAS)により、ヨーロッパ系および東アジア系の20,612人を対象に、発見段階と追試段階の解析を実行した。その結果、全ゲノム領域に6個の新しい有意な関連を同定した。ITGAM-ITGAXVAV3CARD9に4個、HLA-DQB1DEFAには独立した新しい関連シグナル2個を検出した。さらに、HLA-DQB1DEFAの座位のSNPをはじめ、既知の関連シグナル9個の再現性も確認した。リスク遺伝子の累積は、疾患発症年齢と強い関連を示した。これらのほとんどの遺伝子座位は、直接炎症性腸疾患(IBD)のリスクに、あるいは腸上皮障壁の維持と粘膜病原体に対する応答に関連している。リスク対立遺伝子の地理空間的分布は、複数座位による適応進化を強く示唆している。また、遺伝的リスクは、局所性病原体の多様性と強力に相関しており、特に寄生蠕虫で顕著であった。これらのことから、IgANの遺伝背景の全体像を形づくるものとして、宿主と腸内病原体の相互作用が何らかの役割を果たすことが示唆される。

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