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精巣胚細胞腫瘍:DAZLおよびPRDM14近傍の遺伝子多様体を含む、精巣がんの9つの新しい感受性座位の同定

Nature Genetics 45, 6 doi: 10.1038/ng.2635

精巣胚細胞腫瘍(TGCT)は、青年期の男性に最もよくみられるがんであり、家族性リスクが高いことが知られている。今までに、TGCTに関連する6座位が報告されている。我々は、TGCT症例986例および対照4,946例における307,291個のSNPについてのゲノムワイド関連研究(GWAS)の解析から、追試研究のために694個のSNPを選択し、さらに英国のTGCT症例1,064例および対照10,082例においてそれらのSNPの遺伝子型を決定した。その結果、TGCTと関連(P < 5×10−8)を示す9つの新しい座位(1q22、1q24.1、3p24.3、4q24、5q31.1、8q13.3、16q12.1、17q22および21q22.3)のSNPを明らかにした。これらの座位を合わせると、TGCTの家族性リスクのさらに4~6%が説明される。これらの座位には、TGCTの発生に関与すると考えられる遺伝子が含まれている。8q13.3のPRDM14は、早期の生殖細胞の特殊化に不可欠であり、また、3p24.3のDAZLは生殖細胞の発生の調節に必要である。そのうえ、5q31.1のPITX1は、TERTの発現を調節するので、テロメラーゼ調節に関与する3番目のTGCT関連座位である。

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