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若年性突発性関節炎:免疫系疾患関連領域の高密度遺伝子型決定によって新たに同定された14の若年性突発性関節炎リスク座位

Nature Genetics 45, 6 doi: 10.1038/ng.2614

イムノチップアレイを用いて、若年性突発性関節炎(JIA)のうち最もよくみられる病態亜型(少数関節性JIAおよびリウマトイド因子陰性多関節性JIA)である患者2,816人と、対照群13,056人における疾患関連性を解析した。その結果、JIA発症リスク座位であることがすでに判明している3か所のゲノム領域〔ヒト白血球抗原(HLA)領域、PTPN22PTPN2〕における関連を確認するとともに、ゲノムワイドな有意水準(P < 5×10−8)に達する関連を示す14の座位を新たに特定した。さらに、これまで知られていなかった、別の11のゲノム領域においてJIAとの関連を示唆する証拠を得た(P < 1×10−6)。バイオインフォマティクスに加えて関連性シグナルの詳細な位置決定を行ったところ、8か所の座位においてそれぞれ1遺伝子に絞り込むことができた。これによって、インターロイキン2(IL-2)シグナル伝達経路をはじめとする、JIA発症の原因となる決定的な経路が明らかになった。イムノチップ含有総SNP、HLA領域、P値上位27位までの座位(P < 1×10−6) はそれぞれ、JIA発症リスクのおよそ18%、13%、6%の原因であることが判明した。要約すると、今回の研究成果は、JIA患者に対するこれまでで最大規模の解析から得られたものであり、この小児自己免疫疾患の遺伝的基盤について新たな手掛かりとなるものである。

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