Analysis

疾患リスク予測:ゲノムワイド関連研究のポリジーン解析を基盤とするリスク予測能力の推定

Nature Genetics 45, 4 doi: 10.1038/ng.2579

リスク予測を目的としたポリジーンモデルの予測能力を推定する新しい方法を報告し、10の複雑形質あるいはありふれた疾患についての予測能力を評価する。我々は、最近の解析で得られた効果サイズ分布と遺伝率の推定値を用いて評価を行った。その結果、身長の分散の45%はSNPに起因するとされているが、100万人を対象とするトレーニングデータセットを用いたモデルによると、身長の分散の33.4%しか説明しないと推定された。最近行われた研究を基盤とするモデル(サンプルサイズが数万人規模)は、2型糖尿病、冠動脈疾患および前立腺がんについて、この集団のそれぞれ3.0%、1.1%および7.0%が、集団の平均リスクの2倍、あるいは平均リスクより高いリスクを持つことを同定できる。将来の研究でサンプルサイズを3倍にできれば、これらの割合はそれぞれ18.8%、6.1%および12.2%に上昇する可能性がある。リスク予測へのポリジーンモデルの利用は、トレーニングデータセットで達成可能なサンプルサイズ、その形質の基礎となる遺伝学的構造、および家族歴を含む、他のリスク要因についての情報の有無に左右されるであろう。

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