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アルツハイマー病:ABCA7MS4A6A/MS4A4EEPHA1CD33CD2APの頻度の高い変異はアルツハイマー病に関連している

Nature Genetics 43, 5 doi: 10.1038/ng.803

新たなアルツハイマー病感受性部位の同定を目的として、多段階関連解析(GERAD+)を行うとともに、本号に同時掲載されているアルツハイマー病遺伝解析コンソーシアム(ADGC)の報告から示唆された座位の検証を行った。まず、4個のゲノムワイド関連解析データセットの統合分析を行い(第1段階)、P≦1×10−5である関連多型を新たに10個同定した。これらの多型の関連再現性を別のサンプルで調べた(第2段階)。2つの座位に含まれる3個のSNPの疾患関連性を確認し、さらにまた別のサンプルでも関連を再確認した(第3段階)。すべてのデータのメタ解析を行ったところ、ABCA7(rs3764650、メタ解析のP=4.5×10−17、ADGCデータを含めたメタ解析のP=5.0×10−21)、MS4A遺伝子クラスター(rs610932、メタ解析のP=1.8×10−14、ADGCデータを含めたメタ解析のP=1.2×10−16)が、新たなアルツハイマー病感受性座位である強力な証拠を得た。また、ADGCが同定した3つの座位についても、統合した場合にゲノムワイドな有意性を示すことを独自に見出した。それらは、CD2AP(GERAD+でのP=8.0×10−4、ADGCデータを含めたメタでのP=8.6×10−9)、CD33(GERAD+でのP=2.2×10−4、ADGCデータを含めたメタ解析のP=1.6×10−9)、EPHA1(GERAD+でのP=3.4×10−4、ADGCデータを含めたメタ解析のP=6.0×10−10)である。

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