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真菌:カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)のホモ接合性欠失ライブラリーの系統的スクリーニングにより形態形成転換と病原性が切り離される

Nature Genetics 42, 7 doi: 10.1038/ng.605

カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)はヒトの重症真菌性疾患の最も一般的な原因である。この二倍体生物の同質遺伝子ヌル変異体の作出には、連続した遺伝子ターゲティングが必要であるが、それによって病原性機構の詳細な解析が可能になる。そのような変異体についての解析報告では、カンジダ・アルビカンスの病原性と、in vitroで酵母型から菌糸体型へ形態形成転換する能力の間にはほぼ完全な相関関係が示されている。しかし、ほとんどの研究が、病原性決定因子自体をマーカーとして構築した変異体を用いているため、その解釈が複雑になっている。我々は、別のマーカーを用いて、674個の遺伝子、つまり、カンジダ・アルビカンスゲノムのおよそ11%に影響を与えるおよそ3,000個のホモ接合性欠失株を作出した。マウスモデルにおける感染性や、in vitroにおける形態形成転換と細胞増殖についてスクリーニングを行い、感染性が減弱した115の変異体を同定したが、このうちの半数近くが正常な形態形成転換と増殖を示した。このような変異体の解析によって、病原性には糖脂質グリコシルセラミドが必要であることが明らかになった。これは、我々の知る限り、病原性特異的に必要であることがわかったカンジダ・アルビカンスの最初の小分子である。

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