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血小板:ゲノムワイドなメタ解析から作動物質に反応した血小板凝集に関連する7つの遺伝子座が同定される

Nature Genetics 42, 7 doi: 10.1038/ng.604

血小板機能によって、ヒトの健康に有益な効果と有害な効果の両方が仲介されるが、この過程の多様性に寄与する遺伝子はほとんど知られていない。我々は、ヨーロッパ系の2つのコホートにおいて〔フラミンガム心臓研究のN≤2,753、Genetic Study of Atherosclerosis Risk(アテローム性動脈硬化症リスクの遺伝的研究)のN≤1,238〕、250万個のSNPと、3つの作動物質(ADP、エピネフリン、コラーゲン)に対する血小板凝集反応との関連を検討した。その結果、血小板凝集と7つの遺伝子座との関連を同定したので報告する。それらは、GP6P=4.6×10−13)、PEAR1P=3.4×10−12)、ADRA2AP=3.3×10−11)、PIK3CGP=3.1×10−9)、JMJD1CP=1.6×10−8)、MRVI1P=2.0×10−8)およびSHHP=4.5×10−8)内あるいはその近傍に位置している。これら遺伝子座のうちの6遺伝子座の関連が、さらにアフリカ系アメリカ人のコホート(Genetic Study of Atherosclerosis RiskのN≤840)においてP <0.05で再現された。これらの結果から、血小板凝集経路を理解する手がかりが得られ、また、新しい抗血小板療法の標的が示唆されるかもしれない。

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