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マイクロRNA:X連鎖マイクロRNAの多くは、減数分裂の性染色体不活化を免れる

Nature Genetics 41, 4 doi: 10.1038/ng.338

精子形成の際の減数分裂にともなう性染色体の不活化(MSCI)では、中期から後期のパキテン期の精子細胞のXおよびY染色体の両方の染色体の遺伝子の転写抑制が起こる。X染色体とY染色体は、第一減数分裂前期を通して大部分は対合しないので、MSCIは、対合していないDNAの減数分裂による転写抑制により生ずると信じられている。しかし、雌の胚細胞のX染色体の不活化では25〜30%のX連鎖遺伝子が不活化から免れると報告されているのと異なり、これまでに行った364を超えるX染色体連鎖mRNAコード遺伝子のマイクロアレイとRT-PCRを用いた発現解析では、第一次精母細胞においてMSCIの抑制効果を免れるものは見つからなかった。ここでは、X連鎖miRNAの多くはパキテン期の精子細胞で転写されプロセシングされることを示す。これらのX連鎖miRNAがMSCIを免れるという新しい事実は、それらが精子形成のこの時期において重要な働きをしていることを示唆するものである。すなわち、MSCI自身のプロセシングに貢献している可能性や、精子形成の後期減数分裂や減数分裂後早期の時期における常染色体の転写後調節に重要であることなどがあげられる。

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