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ヌクレオソーム:ヌクレオソームのポシショニング配列にコードされる遺伝子発現の固有の多様化

Nature Genetics 41, 4 doi: 10.1038/ng.319

遺伝子発現の多様化は、単一の細胞、固体、集団、あるいは種の間での生物学的な多様性にとり重要な要因である。ここでは、発現の多様性がこうしたさまざまなレベルに備わっている固有の性質であることを示す。それぞれのプロモーターは、環境に、遺伝に、あるいは偶発的な外部シグナルに応答することができる独自の能力をもっていると考えられる。さまざまに応答するプロモーターのヌクレオソーム構造の研究から、大部分の転写開始部位とTATA配列が含まれる重要な調節領域に共通して、典型的なヌクレオソームのない状態とは区別される、ポジションニングをもったヌクレオソーム構造が明らかになった。さまざまなプロモーターのこの領域の塩基配列はDNAとヌクレオソームの相互作用に都合よくコードされており、DNA屈曲と特定の2塩基配列の周期的な分布が高くなっている傾向がみられた。発現の多様化はこのヌクレオソームが遺伝子の活性化のために除去されているときに起こるようである。これは、プロモーター配列がどんなに調節的な柔軟性を固有にコードしているかという特異的な例で、適応、発生、進化といった生物学的な過程にとって、非常に大切なことである。

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