Brief Communication

アルツハイマー病:シスタチンCはアルツハイマー病のモデルマウスにおけるアミロイドβの沈着を阻害する

Nature Genetics 39, 12 doi: 10.1038/ng.2007.29

ヒトの(CST3にコードされる)シスタチンCを発現しているトランスジェニックマウスを用いて、シスタチンCが可溶性のアミロイドβペプチドに結合し、アミロイドβ前駆体タンパク質(APP)トランスジェニックマウスにおける脳のアミロイド沈着を阻害することを明らかにした。すなわち、マウスの内因性シスタチンCの2倍にあたる量が発現されるだけで、疾患モデルマウスのアミロイドβ沈着は大幅に減少した。したがって、シスタチンCはアルツハイマー病の発生を防ぐ役割を果たし、シスタチンC濃度を変化させることでこの疾患が治療できる可能性が示唆された。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度