Brief Communication

イヌの遺伝学:FGF3FGF4FGF19ORAOV1の重複は、リッジバック犬種の逆毛を引き起こすとともに類皮洞の素因となる

Nature Genetics 39, 11 doi: 10.1038/ng.2007.4

ローデシアン・リッジバックやタイ・リッジバックの犬種にみられる背面部の逆毛(リッジ)は、優性突然変異が原因であり、この突然変異はまた先天性の発達異常である類皮洞を生じやすくしている。本論文では、これらの原因となる突然変異が3種類の線維芽細胞増殖因子(FGF)が関与する133 kbにわたる重複であることを示す。FGFが発生・分化の過程で重要な役割を果たすことから、逆毛や類皮洞は、3種類のFGF遺伝子のうちの1つまたはそのいくつかが発生・分化において調節異常をきたすことにより、発症するものと思われる。

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