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自己免疫疾患:"4つの疾患で14,500の非同義SNPとの関連を調べ、自己免疫を引き起こす変異を明らかにする"

Nature Genetics 39, 11 doi: 10.1038/ng.2007.17

強直性脊椎炎(AS)、自己免疫性甲状腺疾患(AITD)、多発性硬化症(MS)および乳癌(BC)の独立した1,000症例で、14,436の非同義SNP(nsSNP)と897の主要組織適合複合体(MHC)のタグSNPの遺伝子型決定を行った。本論文は、これらのデータを無作為に選んだ健康なイギリス人1,500人から得られた共通の対照データセットと比較し、強直性脊椎炎に関係する2つの新規遺伝子座ARTS1およびIL23Rについて、最初に関連を得たこと、および1つの北米のコホートでその独立した再現性を得たこと、また、これまでに報告されていたようにAITDがTSHRおよびFCRL3と関連することを確認したので報告する。対照となるリファレンス・グループに他の疾患群の人を含めて拡大することにより、統計的検出力を増すことで、これらの結果の一部は得ることができた。これらの結果から、自己免疫の調節機構における新たな可能性が明らかになり、また、IL23Rが主要な「血清反応陰性」疾患の共通の感受性因子であることが示唆された。

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