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筋代謝と進化:ACTN3遺伝子の機能喪失は、マウスの筋代謝を変化させ、ヒトにおいては正の選択の証拠となる

Nature Genetics 39, 10 doi: 10.1038/ng2122

世界の10億人以上の人では、そのACTN3遺伝子に中途終止コドンの多型(R577X)がホモ接合性にみられることから、彼らは速筋型の骨格筋繊維タンパク質α-アクチニン3を完全に欠損していることが予測されている。R577Xの多型は、優れた運動選手であることやヒトの筋能力に関連しており、α-アクチニン3の欠損が速筋型の筋繊維の機能に影響を与えることが示唆される。本論文では、α-アクチニン3の発現を欠くノックアウトマウスモデルでは、より効率的な有酸素経路へ筋代謝がシフトし、本質的な持久運動能力が増加することを示す。さらに我々は、577Xヌル対立遺伝子周辺のゲノム領域は、ヨーロッパや東アジア系の人では遺伝的差異や組換えのレベルが低いことを示す。これは、最近に起こった強力な正の選択を支持する。我々は、あるヒト集団では、577X対立遺伝子が、その骨格筋代謝に与える効果によって、正の選択を受けたと提唱する。

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